横須賀美術館が9月5日に再オープン。島田章三展と、海辺で出会う新たなコレクション
横須賀美術館が2026年9月5日に再オープンしました。島田章三の所蔵作品約130点を初めて全点展示する企画展を軸に、所蔵品展や谷内六郎館の見どころ、交通きっぷ・駐車場の変更点をまとめました。
執筆 ペレログ編集部

目次
横須賀美術館が、2026年9月5日(土)に再オープンしました。2025年11月から約10か月にわたって設備と外観を改修し、東京湾に面した美術館で再び作品を見られます。
再開の中心となる島田章三展では、館が所蔵する島田作品約130点を初めて全点展示します。地階にはレジ袋からつくる花畑や、触れて音を確かめる彫刻も登場しています。
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約10か月の改修を終え、コレクションを全館で紹介
横須賀市は、改修とともに作品データベースの公開や、音声ガイド・手話動画などの作品解説も充実させると発表しています。作品の前で解説を聞く、手話で説明を見る、収蔵作品の情報を調べるといった、鑑賞を助ける取り組みです。
2007年に開館した同館のコレクションは、現在6,000点を超えています。再開後は近年の購入・寄贈作品も交え、1階の企画展示室、地階の所蔵品展示室、別館の谷内六郎館で紹介しています。
外部リンク
横須賀市|9月5日の再オープンについて
改修内容と再オープン記念展の公式発表
www.city.yokosuka.kanagawa.jp / 外部サイトへ移動します
島田章三展。人物と空間のかたちをたどる
1階では、没後10年を迎えた島田章三の展覧会を11月3日(火・祝)まで開催します。島田は1933年に横須賀に生まれ、同館の初代館長も務めた洋画家です。日常の人の姿を描きながら、人物や背景を幾何学的な形で組み立てる「かたちびと」という表現を追求しました。
約130点の所蔵作品には、横須賀を描いた油彩、パリで制作した素描、版画があります。会場には絵を立てかけるイーゼルや、絵具をのせるパレットも、愛用品として並んでいます。コレクションの核になったのは、2001年に本人が寄贈した75点。その後も作品の購入や関係者からの寄贈を重ねてきました。
出品作には《ミナトヨコスカ》(2007年)や《スザンナの部屋》(1967年)、《階段のコンポジション》(2013年)があります。絵の前では、人物の輪郭を目で追い、その周りにどんな形が置かれているかを探してみてください。人物と背景を分けて見るところから、画面全体の組み立て方へと目を広げられます。
外部リンク
横須賀美術館|島田章三展
出品作品、会期、料金、関連イベント
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地階では、横須賀の写真と音を出す彫刻に出会う
地階の所蔵品展は2027年1月17日(日)まで。横須賀という土地に目を向けるなら、展示室5が気になります。北井一夫と森山大道が捉えた1960年代の横須賀の写真に、藤田修の版画《Yokosuka Detail》を組み合わせた展示です。
展示室6には、原田和男の音響彫刻に触れられるコーナーを設けます。立体の形を目で見て、音も確かめられる作品です。触れられる対象や方法は、その場の案内に従ってください。朝井閑右衛門を紹介する展示室4では、絵画に加え、友人の洋画家・大河内信敬が所蔵していた資料も公開します。
展示室7では駒井哲郎、浜口陽三、池田満寿夫の版画が並びます。写真や版画などは会期中に一部展示替えがあるため、目当ての作品がある人は公式の出品情報で展示期間を確認してください。
外部リンク
横須賀美術館|令和8年度第1期所蔵品展
各展示室の内容と展示替えの案内
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丸山純子「呼吸する庭」。身近な素材が花畑になる
所蔵品展の特集「丸山純子 呼吸する庭」は、北側展示ギャラリーと展示室8で開催します。横須賀在住の丸山は、使われた跡や人の記憶が残る素材を作品にしてきました。今回は廃材や石鹸などを使い、展示室全体に風景をつくります。
スーパーのビニール袋やレジ袋からつくる花畑は、ワークショップ参加者とともに制作する作品です。会期中にも花が増え、景色が変わっていきます。買い物のあとに残る袋が、どう花の形になるのか。身近な素材から作品へ入れる展示です。
作家と一緒に花をつくる関連ワークショップは、9月13日(日)と10月31日(土)に予定されています。参加対象や受付方法は公式ページで確認できます。展示の会期は2027年1月17日までです。
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横須賀美術館|丸山純子「呼吸する庭」
展示内容と関連ワークショップの公式案内
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谷内六郎館で、表紙絵と絵本の夜空を見比べる
谷内六郎館では「月のひかり、星のきらめき」を2027年1月17日(日)まで開催します。『週刊新潮』の表紙絵と、谷内が文と絵を手がけた絵本『びんのそら』の装丁・挿絵原画を展示。近年、遺族から寄贈された作品も、今会期から加わります。
谷内は1956年の『週刊新潮』創刊から1981年まで、約1,300点の表紙絵を描きました。今回はその中から月や星、夜空のある絵を選んでいます。空の光を身近なものに見立てる発想を、表紙絵と絵本の原画で見比べられます。
外部リンク
横須賀美術館|谷内六郎展「月のひかり、星のきらめき」
表紙絵と絵本原画を紹介する展覧会
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海と森の間に建つ、山本理顕の建築
横須賀美術館を設計したのは建築家の山本理顕です。ガラスと鉄板を重ねた建物は、周囲の森への眺めを遮らないよう高さを抑えています。建物の約半分を地下に置いたのは、景観への配慮と、潮風による傷みを抑えるためです。
特徴的な丸い開口部にも、光を調整する役割があります。内側の鉄板に開ける穴の数や大きさを変え、展示に適した光と、エントランスや吹き抜けの明るさを確保しています。穴を通して見える海や森と、館内へ届く光。その両方が、この建築の観察点です。
観音崎公園側からは屋上広場へ、海側からは正面玄関へと入れる構成です。敷地には観覧券なしで使える空間もあり、公園の散策と展示鑑賞を組み合わせられます。
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横須賀美術館|建築について
二重構造、丸い開口部、海と森をつなぐ動線
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島田章三展の券で、所蔵品展と谷内六郎館も観覧できる
開館時間は10時から18時まで。島田章三展も見る場合は、所蔵品展と谷内六郎館の観覧を含む企画展券を選びます。料金は一般1,200円、高校生・大学生・65歳以上1,000円です。
所蔵品展・谷内六郎館のみの観覧料は、一般450円、高校生・大学生・65歳以上350円。いずれの展覧会も中学生以下は無料で、市内在住または在学の高校生などにも無料の対象があります。 島田章三展の会期中の休館日は9月7日、10月5日、11月2日です。所蔵品展・谷内六郎展は、さらに12月7日と12月29日から2027年1月4日まで休館します。11月3日の文化の日は所蔵品展・谷内六郎館が無料ですが、島田章三展は有料です。
交通きっぷの観覧対象と、駐車場の精算方法が変更
9月5日から、よこすか満喫きっぷの「遊ぶ券」と三浦半島まるごときっぷの「施設利用券」で観覧できる対象は、所蔵品展・谷内六郎館に変わりました。企画展も見る場合は、別途観覧券が必要です。きっぷを提示すると観覧料は2割引になりますが、対象外の企画展もあるため、購入前に確認してください。
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横須賀美術館|交通きっぷの観覧対象変更
再オープン当日からの対象展示と提示割引
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公共交通では、京急線・馬堀海岸駅の西友前から観音崎行きバスに乗り、約10分。「ラビスタ横須賀観音崎テラス・横須賀美術館前」で降り、徒歩約2分です。
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横須賀美術館|アクセス・駐車場
公共交通と車での行き方
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駐車場はナンバーを読み取るカメラ式になり、駐車券の発行はありません。出口に精算機がないため、出庫前に事前精算機で支払います。展覧会を観覧した人の駐車料金が最初の1時間無料になるサービスも、2026年4月から廃止されています。
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横須賀美術館|駐車場の利用方法変更
事前精算と駐車料金サービスの変更点
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島田章三展を目当てにするなら、会期は11月3日までです。まず《ミナトヨコスカ》を一作目の目当てにして、同じ画家の油彩や素描へと見比べる範囲を広げてみてください。横須賀で生まれた画家の仕事を、この街で育ってきたコレクションからたどれます。 情報は2026年9月5日時点の公式発表・公式サイトに基づきます。展示替えやワークショップの受付状況は、訪問前に公式サイトでご確認ください。
この記事を書いた人
ペレログ編集部
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