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岡山・倉敷の美術館ガイド|大原美術館と県立美術館で作品を見る

岡山・倉敷の美術館を、大原美術館の西洋絵画と工芸、岡山県立美術館の地域ゆかりの作品から紹介。分館の長期休館、展示替え、目当ての作品の調べ方も案内します。

執筆 ペレログ編集部

約6分で読めます公開
岡山・倉敷の美術館ガイド|大原美術館と県立美術館で作品を見る
目次

岡山で美術館を選ぶなら、西洋絵画と出会う倉敷の大原美術館、岡山ゆかりの作家をたどる岡山県立美術館が二つの入口になります。どちらにも幅広い作品がありますが、集められた背景を知ると、同じ絵画や工芸でも見方が変わります。

二館は倉敷市と岡山市に分かれています。作品をゆっくり見たい日は一館を中心に選び、両方を訪ねるなら駅と美術館の間の移動も含めて予定を組みましょう。大原美術館の分館は長期休館中です。本館などの開館情報とは区別して確認してください。

西洋美術の収集史なら大原美術館、地域の作家なら県立美術館

大原美術館の見どころは、名の知られた西洋絵画が倉敷へ届いた経緯にもあります。画家・児島虎次郎と実業家・大原孫三郎の関係を知ってから作品を見ると、作家の名前だけを追う鑑賞とは違う手がかりが得られます。

岡山県立美術館は「岡山県ゆかり」を収集の軸にしています。水墨画から洋画、工芸まで、時代も表現も異なる作家が地域との関係でつながる館です。岡山の旅で美術に触れたい人は、滞在先に近い館を選んでも、興味のある分野から選んでもよいでしょう。

ただし、収蔵作品を紹介するページに載っている作品が、いつでも展示されているとは限りません。目当ての一作がある場合は、訪問日を決める前に展示中の作品リストや展覧会の会期を確認することが大切です。

大原美術館|モネやエル・グレコが倉敷へ来た道をたどる

大原美術館は、大原孫三郎が児島虎次郎を記念して1930年に開いた美術館です。虎次郎は自身が西洋で学ぶ一方、孫三郎の支援を受けて作品を集めました。モネを訪ねて《睡蓮》を購入したことも、公式の館史に記されています。作家が作品を見る目と、それを日本へ届けるための支援が、コレクションの基礎になりました。

《睡蓮》を見る機会があれば、花を数える前に、水面にどんな色や光が置かれているかを眺めてみてください。少し離れて全体を見るときと、許された距離で絵具の重なりを見るときでは、印象が変わります。作品名や画家についての知識を増やすだけでなく、自分の目がどこに引かれたかを確かめる時間も残したいところです。

エル・グレコの《受胎告知》も、同館を代表する所蔵作品です。虎次郎が1922年にパリで購入し、翌年に倉敷で公開されました。人物の姿や衣の色を見たあと、解説で描かれた場面を知り、もう一度絵に戻ってみましょう。最初に気になった形が、物語の中でどう働いているかを考えられます。

作品を見たあとに収集の経緯へ戻ると、なぜこの絵がこの場所にあるのかという問いが生まれます。館史を詳しく読み切らなくても、「誰が選び、誰が支えた作品なのか」を一つ覚えておくだけで、倉敷の美術館を訪ねる意味が深まります。

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美術

大原美術館

岡山県倉敷市中央1-1-15

施設ページへ

外部リンク

大原美術館|大原孫三郎から現在まで

www.ohara.or.jp / 外部サイトへ移動します

外部リンク

大原美術館|エル・グレコ《受胎告知》の紹介

project.ohara.or.jp / 外部サイトへ移動します

工芸・東洋館では、絵画から素材と手仕事へ視点を移す

大原美術館では、本館の絵画だけでなく工芸・東洋館にも目を向けたいところです。米蔵を改装した建物で、浜田庄司や河井寛次郎らの陶芸、棟方志功の木版画、芹沢銈介の染色などを紹介しています。実際に見られる作品は展示替えによって変わります。

器を見るなら、正面の模様だけでなく、口から胴、足元へ続く形に注目してみましょう。平面の絵画と違い、厚みや膨らみも表現の一部になります。用途を想像してから素材の説明を読むと、作り手が形や装飾に込めた工夫を探しやすくなります。

工芸と絵画を同じ日に見ることで、色や線への関心を別の素材へ持ち運べます。最初から作家をすべて覚えようとせず、本館で気になった色と工芸の釉薬、絵の輪郭と木版画の線など、自分で比べる軸を一つ選ぶと鑑賞が続きます。

館内図には複数の建物が載っていますが、分館は長期休館中です。有隣荘も通常の展示室と同じ条件で入れる場所ではなく、特別公開の案内を確認する必要があります。地図にある建物をすべて回れる前提で、滞在時間を計算しないようにしましょう。

外部リンク

大原美術館|本館・工芸・東洋館などのフロアガイド

www.ohara.or.jp / 外部サイトへ移動します

外部リンク

大原美術館|開館情報と展示中の作品リスト

www.ohara.or.jp / 外部サイトへ移動します

岡山県立美術館|雪舟、武蔵から洋画・工芸まで地域の広がりを見る

岡山市北区天神町にある岡山県立美術館は、岡山ゆかりの美術を収集・展示しています。主な収蔵品には、雪舟等楊の《山水図(倣玉澗)》や宮本武蔵の《枯木翡翠図》、坂田一男の《キュビスム的人物像》などがあります。これらはコレクションの例で、常時展示を保証するものではありません。

水墨画を鑑賞するときは、墨の濃い部分だけでなく、描かれていない紙の広がりにも目を向けてみてください。枝や岩の輪郭、線の太さを追うと、色数の少ない画面にもさまざまな調子があることに気づきます。作品名の印象だけで理解を急がず、何が描かれ、何が省かれているかを自分の言葉で確かめてみましょう。

洋画や工芸へ進めば、同じ「岡山ゆかり」でも表現が大きく異なります。所蔵作品検索では、作家名や分野から関心を広げられます。旅の前には好きな分野を探す道具として、鑑賞後には覚えておきたい作品を調べる入口として使えます。展示室で出会った作家が、ほかに何を作っていたのかをたどる楽しみもあります。

「岡山の美術展」という収蔵品展示では、古書画・日本画は毎月、洋画・工芸は3か月ごとに展示替えを行うと案内されています。訪れる月が変わると、同じ館でも違う作品に出会えます。特別展の広告だけで判断せず、収蔵品展示の内容と出品目録も見ておくと、自分の関心に合う訪問日を選びやすくなります。

美術

岡山県立美術館

岡山県岡山市北区天神町8-48

開館
09:00–17:00(最終入館 16:30)

(最新の情報は公式サイトでご確認ください)

施設ページへ

外部リンク

岡山県立美術館|収蔵品展示と主な収蔵品

www.okayama-kenbi.info / 外部サイトへ移動します

外部リンク

岡山県立美術館|美術館の歴史・収集方針

www.okayama-kenbi.info / 外部サイトへ移動します

所蔵作品・展示中の作品・貸出中の作品を分けて調べる

美術館の作品紹介は、コレクションの広がりを知るためのものです。展示リストは、その展覧会で見られる作品を示します。大原美術館の公式サイトには展示中の作品リストと貸出中の作品の案内があり、県立美術館にも収蔵品展示の出品目録があります。この違いを押さえると、名画を目当てに出かけたのに展示されていなかった、という行き違いを減らせます。

紙や布などの作品は、保存のために展示する期間を区切ることもあります。入れ替えは、作品を先へ残す仕事の一部でもあります。見たい作品が出ていない日は、その回の展示テーマから別の一作を探すか、展示予定が分かってから訪問日を選び直すとよいでしょう。

倉敷と岡山をめぐるなら、移動より鑑賞の時間を先に決める

倉敷の大原美術館と岡山市の県立美術館は、歩いて続けて回る立地ではありません。二館を同日に組み合わせる場合は、館の開館時間だけでなく、市内交通、駅での乗り換え、食事の時間も見込んでください。展覧会をじっくり見ることが目的なら、午前・午後を別の街へ急いで移すより、一つのエリアで過ごす選択もあります。

入館前には、展覧会ごとの料金と最終入館時刻、休館日を確認します。写真を撮れる場所や作品も一律ではありません。鑑賞を終えたら、気になった作品名や作家名を一つ残しておくと、次の美術館選びや自宅での調べものにつながります。

収蔵品展の楽しみ方、一人で美術館を訪ねるときの過ごし方、作品をオンラインで探す方法も、関連記事で紹介しています。

この記事を書いた人

ペレログ編集部

ミュージアム応援アプリ「ペレログ」を運営する、株式会社つなぐるの編集チームです。ペレログ編集部では、取材と公式発表の確認をもとに、来館のきっかけになる情報をまとめています。

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