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「飛鳥・藤原の宮都」が世界遺産に登録決定。壁画と出土品に会える奈良のミュージアム7館

ペレログ編集部7分で読めます

2026年7月26日、韓国・釜山で開かれた第48回世界遺産委員会で、「飛鳥・藤原の宮都」の世界遺産登録が決まりました。 日本では27件目、奈良県では4件目の世界遺産になります。

飛鳥・藤原の宮都」とは、奈良県中部に残る19の遺跡群のことです。 6世紀末から8世紀初頭、日本という国のかたちが生まれていく過程を伝えています。 対象には、石舞台古墳や高松塚古墳、藤原宮跡といった遺跡が含まれます。

ただ、現地を訪ねると分かりますが、構成資産の多くは建物が残っていない「跡」です。 だからこそ、出土品や壁画を収蔵するミュージアムとあわせてめぐると、1300年前の都の姿や暮らしを見ることができます。

この記事では、「飛鳥・藤原の宮都」の概要と「飛鳥・藤原を体感できる7つのミュージアム」をご紹介します。 7館のうち2館は入館無料で、国宝キトラ古墳壁画の実物公開は2026年8月30日までです。

「飛鳥・藤原の宮都」とは

「飛鳥・藤原の宮都」とは、飛鳥時代の宮殿跡・寺院跡・古墳など19の遺跡で構成される世界文化遺産です。 所在地は奈良県の明日香村・橿原市・桜井市にまたがり、19件のうち14件が明日香村に集まっています。

内訳を見ると、飛鳥宮跡や藤原宮跡など宮殿・苑池にかかわる遺跡が5件あります。 そこに、飛鳥寺跡や山田寺跡などの寺院跡が7件、石舞台古墳やキトラ古墳などの墳墓が7件続きます。

構成資産候補の紹介

構成資産の紹介 宮殿・官衙かんが跡 仏教寺院跡 墳墓

asuka-fujiwara.jp(外部サイト)

評価の中心は、中国大陸や朝鮮半島との交流のなかで宮が移り変わっていく様子がそのまま残っており、日本が中央集権的な律令国家をつくり上げていった約120年間の歩みとして歴史的価値が高いという点です。 地上に大きな建物は残っていませんが、それでも地中の証拠が「国のはじまり」を語れると認められました。

壁画と出土品に会えるミュージアム7館

では、どこへ行けば飛鳥・藤原を体感できるのでしょうか。 構成資産の出土品や壁画は、周辺のミュージアムが大切に守り、展示しています。

施設名所在地持ち味
飛鳥資料館明日香村飛鳥研究の拠点
高松塚壁画館明日香村「飛鳥美人」の精密模写
キトラ古墳壁画体験館 四神の館明日香村国宝壁画の実物公開
奈良県立万葉文化館明日香村世界遺産めぐりの玄関口
藤原宮跡資料室 橿原市藤原宮出土の木簡
奈良県立橿原考古学研究所附属博物館 橿原市日本考古学の殿堂
歴史に憩う橿原市博物館 橿原市橿原の通史と企画展

飛鳥資料館(明日香村)

奈良文化財研究所が運営する、飛鳥研究の拠点です。 宮殿・寺院・古墳・水時計と、飛鳥・藤原の全体像をひとつの館で見わたせます。

いちばんの見どころは、構成資産のひとつ山田寺跡から出土した東回廊の実物です。 倒れたまま土に埋もれていた7世紀の木造建築が、発掘されたときの姿で展示されています。

歴史

奈良文化財研究所 飛鳥資料館

奈良県高市郡明日香村奥山601

開館
09:00–16:30(最終入館 16:00)

情報の取得日 2026-08-11(最新の情報は公式サイトでご確認ください)

高松塚壁画館(明日香村)

国営飛鳥歴史公園の高松塚周辺地区に建つ、壁画専門の展示館です。 「飛鳥美人」と呼ばれる女子群像や四神図の精密な模写を、通年で見られます。

ただ、実物の壁画は保存修理のため、常時公開されていません。 そのため、極彩色の細部をゆっくり眺めたいなら、まずこの壁画館が入り口になります。 隣の高松塚古墳とあわせて、1時間ほどで回れる規模のミュージアムになっています。

歴史

高松塚壁画館

奈良県高市郡明日香村大字越13-1

開館
09:00–17:00(最終入館 16:30)

情報の取得日 2026-08-11(最新の情報は公式サイトでご確認ください)

キトラ古墳壁画体験館 四神の館(明日香村)

キトラ古墳のすぐそばにある体験型の施設で、入館は無料です。 1階のキトラ古墳壁画保存管理施設では、年に数回、国宝キトラ古墳壁画の実物が期間限定で公開されます。

第40回公開のテーマは西壁の白虎で、期間は2026年8月1日から8月30日までです。8月12日と26日は閉室日なのでご注意ください。 見学は事前申込制ですので、文化庁のサイトを事前に確認しましょう。

『キトラ古墳壁画の公開』事務局 公式ホームページ | 文化庁

『キトラ古墳壁画の公開』事務局 公式ホームページです。公開の概要、応募はこちらから。

www.bunka.go.jp(外部サイト)

地下階には石室の原寸大模型と高精細映像があり、四神や天文図の世界にじっくり浸ることができます。

歴史

キトラ古墳壁画体験館 四神の館

奈良県高市郡明日香村大字阿部山67

料金
入場無料

情報の取得日 2026-08-11(最新の情報は公式サイトでご確認ください)

奈良県立万葉文化館(明日香村)

万葉集をテーマにした県立ミュージアムで、一般展示室は無料で観覧できます。 敷地そのものが、日本最古の鋳造銭「富本銭」がつくられた飛鳥池工房遺跡の上にあります。

2026年4月30日には、館内1階に「飛鳥・藤原の宮都」ガイダンスコーナーがオープンしました。映像や模型で19の構成資産をまとめて学ぶことができます。 そのため、世界遺産めぐりの最初に立ち寄る場所としておすすめします。

歴史

奈良県立万葉文化館

奈良県高市郡明日香村飛鳥10

開館
10:00–17:30(最終入館 17:00)
料金
入場無料

情報の取得日 2026-08-11(最新の情報は公式サイトでご確認ください)

藤原宮跡資料室(橿原市)

構成資産・藤原宮跡の発掘調査を続ける、奈良文化財研究所の資料室です。 入場は無料で、2026年4月1日にリニューアルオープンしたばかりです。

展示の主役は、藤原宮跡から出土した木簡や瓦です。 役所の実務が文字で残る木簡を眺めていると、律令国家が動き出した時代の空気が伝わってくるようです。

歴史

奈良文化財研究所 藤原宮跡資料室

奈良県橿原市木之本町94-1

開館
09:00–16:30
料金
入場無料

情報の取得日 2026-08-11(最新の情報は公式サイトでご確認ください)

奈良県立橿原考古学研究所附属博物館(橿原市)

「日本考古学の殿堂」とも呼ばれる、発掘成果の展示に定評のある博物館です。 藤原宮跡や飛鳥の遺跡の出土品を含め、奈良県内の考古資料を通史でたどれます。

2026年9月6日までは速報展「大和を掘る41」を開催しています。 前年度の県内発掘調査の成果が並ぶ恒例の展示で、飛鳥・藤原地域の最新の調査成果も含まれます。

歴史

奈良県立橿原考古学研究所附属博物館

奈良県橿原市畝傍町50-2

開館
09:00–17:00(最終入館 16:30)

情報の取得日 2026-08-11(最新の情報は公式サイトでご確認ください)

歴史に憩う橿原市博物館(橿原市)

新沢千塚古墳群のふもとにある市立博物館で、縄文から江戸まで橿原の歴史を通しで展示しています。 飛鳥時代の寺院瓦など、藤原京周辺の考古資料もここで見られます。

2026年10月12日までは、夏季企画展「橿原神宮前駅ちかくの考古学」を開催中です。

歴史

歴史に憩う橿原市博物館

奈良県橿原市川西町858-1

開館
09:00–17:00(最終入館 16:30)

情報の取得日 2026-08-11(最新の情報は公式サイトでご確認ください)

めぐり方のヒント

7館は明日香村側と橿原市側に分かれます。

明日香村側なら、まず万葉文化館のガイダンスコーナーで全体像をつかみましょう。 そのあと飛鳥資料館、石舞台古墳、高松塚壁画館、四神の館へと南下する流れが自然です。 高松塚壁画館と四神の館は、どちらも国営飛鳥歴史公園の中にあります。

橿原市側は、藤原宮跡と藤原宮跡資料室を軸に、橿原考古学研究所附属博物館を組み合わせて見ると良いでしょう。

遺跡の見学は屋外になります。 夏場は朝の涼しい時間に遺跡を歩き、日中はミュージアムの屋内で過ごす組み立てをおすすめします。

よくある質問

構成資産はいくつありますか

19件です。 宮殿・苑池などの遺跡が5件、寺院跡が7件、古墳などの墳墓が7件で、奈良県の明日香村・橿原市・桜井市にあります。

壁画の実物は見られますか

キトラ古墳壁画は、四神の館で年に数回、期間限定で実物が公開されます。 2026年8月30日まで西壁の白虎を公開中です。 高松塚古墳壁画の実物は常時公開されておらず、高松塚壁画館で精密な模写を見られます。

無料で入れるミュージアムはありますか

四神の館と藤原宮跡資料室は入館無料です。 万葉文化館も一般展示室は無料で観覧できます。

日本で何件目の世界遺産ですか

27件目です。 文化遺産としては22件目、奈良県内では4件目にあたります。

めぐった記録を、応援に変える

世界遺産への登録はゴールというより、訪れる人がこれから増えていくスタートです。 遺跡の多くは、無料で歩けます。 だからこそ、出土品を守り伝えるミュージアムに観覧料を払うことが、いちばん身近な応援になると思っています。

ペレログは、ミュージアムをめぐって館スタンプを集め、訪れた施設を応援できるミュージアム応援アプリです。 2026年8月の公開に向けて、事前登録を受け付けています。

アプリ

文化施設へのチェックイン、スタンプ収集、訪問の記録。ペレログ アプリで、あなたのミュージアム体験を残しましょう。

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