草間彌生さんを偲んで。作品に出会える美術館・アートスポット7選
草間彌生さんの水玉、網目、かぼちゃ、鏡の作品に出会える国内7スポット。専用館から直島、松本、福岡、十和田、霧島、越後妻有まで、一作と置かれた場所から選びます。
執筆 ペレログ編集部

目次
2026年8月27日、草間彌生美術館と草間彌生財団は、前衛芸術家・草間彌生さんが8月14日に東京都内の病院で亡くなったと発表しました。97歳でした。最期の日々まで制作を続けていたといいます。
水玉、網目、かぼちゃ、鏡を使った空間。草間さんの作品は、展示室だけでなく、海辺、公園、里山にも置かれています。作品そのものに加え、周囲の風景との関係を見られる国内7つの美術館・アートスポットを選びました。
草間彌生さん、97歳で逝去
1929年に長野県松本市で生まれた草間さんは、1950年代後半に渡米。ニューヨークで「無限の網」やハプニングなどを発表し、帰国後も絵画、彫刻、インスタレーション、小説、詩と領域を越えて制作を続けました。反復される水玉や網目は、個人的な体験から生まれながら、自己と世界の境界を問い直す普遍的な表現として世界中に届きました。
公式発表によれば、草間さんは「世界平和」「人間愛」「芸術への希望」を作品に託し続けました。作品の前に立つことは、そのメッセージを受け取り、次の世代へ手渡すひとつの方法でもあります。
一作と、その作品が置かれた場所からたどる7選
草間彌生美術館|初期作から近年作までを展覧会で追う
草間彌生美術館は、草間さん自身が設立した作品専用の美術館です。初期作品から近年の制作までを展覧会ごとに掘り下げます。一作ずつ見ながら、反復する網目や水玉が年代ごとにどう変わるかをたどれる館です。
現在の「KUSAMA'S POP」は2026年8月30日まで。8月31日から10月7日までは展示替えのため休館予定です。訪問前に次回展とチケット販売状況を確認してください。
この記事の7施設は「行きたい」に保存できます。訪れたらアプリでスタンプが押せます。
松本市美術館|《幻の華》から故郷の歩みを見る
故郷の松本で草間作品を見るなら、美術館前の《幻の華》から始めると館の輪郭がつかめます。館内の特集展示「草間彌生 魂のおきどころ」では、初期作から「わが永遠の魂」まで、表現の変化を追えます。
松本市は追悼の記帳・献花台を2026年8月28日から30日まで設置し、この3日間は松本市民を対象に特集展示を無料公開します。対象や受付時間は公式案内をご確認ください。
直島|《南瓜》と《ナルシスの庭》を島で見る
直島では、海辺の《南瓜》、宮浦港近くの《赤かぼちゃ》、ヴァレーギャラリーの《ナルシスの庭》が、それぞれ違う場所にあります。同じ作家の作品でも、海、港、建築のどこに置かれるかで見え方が変わります。
作品は島内の複数エリアに点在し、《南瓜》《赤かぼちゃ》はベネッセハウス ミュージアム館内の展示ではありません。交通手段、各施設の開館日、作品の公開・メンテナンス状況を公式マップで確かめてからめぐるのがおすすめです。
4. 十和田市現代美術館|青森・十和田
十和田市現代美術館の前に広がるアート広場には、《愛はとこしえ十和田でうたう》が恒久設置されています。水玉模様の少女や犬、きのこなど8点の彫刻が並び、作品の中を歩くように鑑賞できる場所です。
街路や広場まで展示空間として捉える十和田のまちづくりは、日常の風景にアートを開いてきた草間さんの作品とよく響き合います。屋外作品は天候や維持管理により観覧条件が変わる場合があります。
福岡市美術館|屋外彫刻《南瓜》を公園と見る
福岡市美術館の2階屋外エスプラナードには、黄色地に黒い水玉の《南瓜》があります。1994年に制作された草間さん初の屋外彫刻で、同館が1996年から所蔵する代表作です。形のふくらみと水玉の大きさを近くで確かめられます。
大濠公園の水と緑を背景に立つ姿は、展示室とは違う表情を見せます。コレクション展の観覧とあわせて、屋外空間にも足を延ばしてみてください。
6. 鹿児島県霧島アートの森|鹿児島・湧水町
霧島連山の自然に包まれた野外美術館では、《シャングリラの華》が来館者を迎えます。鮮やかな色と水玉をまとった巨大な花々が大地から立ち上がり、周囲の山や空とひとつの風景をつくります。
屋外展示を歩いて楽しむ施設のため、歩きやすい靴と季節に合った服装を。荒天時や作品のメンテナンス状況は、出発前に公式サイトで確認しましょう。
7. まつだい「農舞台」フィールドミュージアム|新潟・十日町
棚田と里山が広がる越後妻有には、草間さんの《花咲ける妻有》があります。赤い花弁に白い水玉をまとった大きな花は、雪国の農の風景に力強い色彩を添える作品です。
2026年の通年プログラムは4月25日から11月8日までで、祝日を除く火・水曜日は休みです。広いフィールドをめぐるため、鑑賞時間と移動時間には余裕を持ちましょう。
作品を訪ねる前に、公開状況を確かめる
- 企画展の会期、作品の展示・公開状況を公式サイトで確認する
- 日時指定予約やオンラインチケットが必要か確認する
- 屋外作品は天候、積雪、修復などで観覧できない場合がある
- 撮影できる場所と作品ごとのルールを守る
この記事の開館情報と展示情報は2026年8月27日時点の公式発表をもとにしています。追悼に伴う特別対応は期間が短いものもあります。最新情報を確認してください。
作品の置かれた場所まで、記憶に残す
草間彌生さんの作品は、美術館、海辺、街路、森、里山に残ります。行き先を選ぶときは、作品名だけでなく、展示室で見るのか、風景の中を歩いて見るのかまで比べてください。一作とその場所を一緒に見ることが、表現を受け取る入口になります。
よくある質問
草間彌生美術館は予約なしで入れますか?
入れません。日時指定の完全予約・定員制で、公式サイトから事前にチケットを購入する必要があります。展示替え休館もあるため、会期と販売状況をあわせて確認してください。
草間彌生の作品は常設で見られますか?
専用展示やコレクション、屋外の恒久設置作品として見られる場所があります。ただし、貸し出し、修復、荒天、企画変更などで公開状況が変わることがあります。必ず各施設の最新情報を確認してください。
この記事を書いた人
ペレログ編集部
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