オオサンショウウオの体が道具になったら?京都水族館「オオサンミミクリー」
京都水族館が2026年9月5日から、オオサンショウウオの形や機能を道具に見立てる企画展を開催。ユーモアの先にある、生態研究と交雑問題を読み解きます。
執筆 ペレログ編集部

目次
三列に並ぶ歯をトングに、流線形の頭を長靴に。京都水族館は2026年9月5日から、オオサンショウウオの体の特徴を架空の道具へ置き換える企画展「オオサンミミクリー~「模倣」それはテクノロジーの始まり~」を開いています。会期は12月28日までです。
名前のもとになったのは、生きものの形や仕組みを技術へ応用する「バイオミミクリー」。一見すると冗談のようにも思える道具から、普段は見落としがちなオオサンショウウオの体のつくりへ視線を向ける展示となっています。
「オオサントング」は、何をまねたのか
展示される架空の商品は3種類です。「オオサントング」は、獲物を逃しにくくするため口の中に細かな歯が三列並ぶ特徴を応用しています。「オオサン長靴」は、水の抵抗を受けにくい平たく流線形の頭部を着想源にしています。
テレビ通販風の映像や商品紹介パネルで使い方を見せ、笑った後に本物の体を観察できる構成が取れれています。展示名や解説を先に読むのではなく、道具の形から「なぜこうなっているのか」と考える順番が、観察を遊びに変えてくれます。

外部リンク
オオサンミミクリー
京都水族館の企画展案内
京都水族館 / 外部サイトへ移動します
大きな個体だけでは見えにくい、成長の記録
期間中は幼生の計測展示や関連イベントも予定されています。オオサンショウウオは成長すると全長1メートルを超えることがありますが、幼生は小さく、えらや体つきも異なります。
京都水族館は飼育個体を測定し、成長や健康状態を記録しています。体長や体重の数字は、単なるプロフィールではありません。個体ごとの変化を長く追うことで、飼育方法や生態理解の土台になります。
外部リンク
京都水族館の研究活動
オオサンショウウオを含む調査・研究の紹介
www.kyoto-aquarium.com / 外部サイトへ移動します
京都の川で進む、交雑という課題
オオサンショウウオは日本固有種で、国の特別天然記念物です。一方、京都市内の河川などでは、外来のチュウゴクオオサンショウウオなどとの交雑個体が確認されています。
外見だけで在来種と交雑個体を見分けるのは難しく、遺伝子解析が必要です。チュウゴクオオサンショウウオと交雑個体は2024年7月1日から特定外来生物に指定され、移動や飼育には規制があります。身近な川の生きものを守るには、調査、保護、飼育の連携が欠かせません。
外部リンク
チュウゴクオオサンショウウオと交雑個体について
環境省の解説
www.env.go.jp / 外部サイトへ移動します
道具を見た後に、本物をもう一度見る
企画展は「京の川」エリアで開催され、参加費は入館料に含まれます。関連イベントには日時や定員があるため、公式案内で確認してください。
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展示を見終えたら、頭の幅、口の位置、皮膚のひだ、指の形を一つずつ観察してみてください。架空の商品が、本物の体を読むための記憶のフックになります。楽しい入口から、研究と地域の保全課題までつながる展示を体験してみましょう。
この記事を書いた人
ペレログ編集部
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